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見た目やブランドに惑わされない
本質を射貫く家づくり
家を建てる人の9割が「見た目やブランドが大切」と考えているような気がします。実際、住宅展示場でモデルハウスを見学するとき、「外観がかっこいいから」「有名な住宅メーカーだから」という理由だけで判断する方が多いのではないでしょうか。
住宅メーカーは、「見た目が大切」ということを百も承知しています。そのためモデルハウスは、デザインはもちろん、屋根・外壁の素材や色調に十分注意して大きくつくられています。モデルハウスの持つ宣伝効果を十分に理解しているからこそ、そこに莫大な費用をつぎ込んでいるのです。
このような住宅メーカーのつくる住宅の価格には宣伝費の回収が含まれています。決して安いものではなく、むしろ建物の価値から見えればとんでもなく高いのです。しかし、買う人の中にはそれをわかったうえで「高いから価値がある」と誤解して住宅メーカーでの建築を選ぶ方が多く存在します。
ですが、「外観」はあくまで「他人からの見た目」。ファッションやかっこよさを重視して建てることと、住まいの本質である「安全」を求めること、一体どちらが大切だと考えますか?
実は、外観などの「見た目」に使われる建材、デザイン費用は、建築費全体の1割程度です。8~9割は基礎部分などの「外から見えないところ」に使われています。つまり見た目だけをよくして見えない部分に手を抜いて安く抑えれば、簡単に利益が上げられるしくみができるのです。
何も見た目がどうでもいいというわけではありません。本当に安全な「いい家」をつくるには、外から見えないところに8~9割の予算をきちんと使うことが大切です。そのうえで残りを「見た目」に使えば、「見た目がよく、安全性の高い、いい家」ができあがるのです。
アメリカ=44年 イギリス=75年 日本=26年
これは、各国の家の平均寿命です。これを見るとわかるように日本はあまりに低い数値となっています。これには以下のような原因があるとされています。
1.安値競争や部材の削減などによる住宅そのものの質の低下
2.営業マンにいわれるがままに購入する、日頃の手入れを怠るなど住み手の意識の低下
現在建築されている建物のほとんどが「新建材」と呼ばれる薬品漬けの工業製品です。そのため、「シックハウス症候群」という問題が起こっています。
日本は貿易大国ですが、住宅ばかりは質の低さから輸出できていません。戦後復興時の「雨風さえしのげれば……」という意識から大きな変化がなく、そのまま効率重視の意識が進み、現代では新建材の氾濫となっています。美しい街並みを取り戻そうと立ち上がったヨーロッパ諸国とは、住宅文化意識の段階から雲泥の差があるのです。