省エネ住宅のつくりかた

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大手住宅メーカーの省エネ

夏は暑く、冬は寒い?
今明らかにされる大手メーカーの住宅性能

住宅の断熱性能を表す、1つの実験結果をご覧ください。住宅雑誌に掲載された、大手住宅メーカーの「外気温度床上1mの温度差」によると、室内外の温度差は以下のようになりました。

◆冬の朝6時の室内温度差

某大手メーカー① 6.3℃
某大手メーカー② 4.2℃
某大手メーカー③ 3.9℃
某大手メーカー④ 3.6℃
某大手メーカー⑤ 3.6℃

実はこの数値、一般的な木造住宅とほぼ同じなのです。温度差の数値が低ければ低いほど、外にいるのとあまり変わらない寒さにあるということになります。つまり、一般的な住宅よりも割高な大手住宅メーカーの断熱・気密性能は、昔の木造住宅と何ら変わらない、古い性能のものということになります。

本当の省エネ住宅

本当の省エネ住宅

キーワードは「断熱」。
本物の住み心地を求める方へ

「高断熱・高気密住宅は夏に暑い」
従来の高断熱・高気密住宅は「冬の部屋をあたたかく保つ」ことしか考えていなかったため、夏場には逆転結露が発生してしまう……住宅業界にこのような指摘がありました。確かにその通りです。そもそも、寒い北の地域で生み出された高断熱・高気密の設計思想をそのまま関東以西に持ってくることが間違いなのです。夏に厚着をして過ごすようなものだといえるでしょう。これでは、省エネを目指したはずの住宅で5月頃から冷房を使うことになり、無駄なエネルギー消費を生み出してしまいます。

◆本当の高断熱・高気密とは

家中の室内外温度差を小さくすることは、家族が健康的な生活を送るための最低条件です。冬のあたたかさを優先した断熱・気密性能ではなく、夏の暑さも考慮した高断熱・高気密こそが本当の省エネ住宅の条件なのです。

夏の暑さを和らげる断熱テクニックとは……

現代の住宅は、都市化やデザイン上の理由などで、真夏の直射日光を住宅に取り込みやすくなっています。太陽の熱を防ぐには、最低でも通常の複層ガラスの1.3倍の断熱性能・UVカット性能が必要です。高断熱複層ガラスを用い、植栽や庇などの工夫をプラスしましょう。

またここで、パートナー建築事務所がたどり着いた、本当に安全で住み心地のいい家を建てるための断熱・気密ポイントをいくつかご紹介します。

ドア・窓の内外温度差

まず気をつけるべきは、ドアと窓の断熱性能を高めて内外温度差をつくらないこと。いくら壁や床に高い断熱性能があったとしても、窓やドアがそのままであったらせっかくの性能も台無しです。

外断熱と内断熱の併用

室内外の温度差は、そのまま住宅の基本性能を表しています。外断熱がいい、内断熱がいいと決めつけるのではなく、つくりたい住宅に合わせて選び、決めることが大切なのです。

注意すべき点は

どのような断熱材にするのか
どのレベルまで性能を確保するのか
充填断熱(内断熱)か外断熱なのかなどの工法

この3つを設計段階で誤ることなく決めること。

例えば鉄やコンクリートは熱を伝えやすいため、構造躯体を外側から包む「外断熱」が適しています。木造の場合は木そのものが高い断熱効果を持っているため、あまり神経質に考える必要はありません。断熱効果だけでなく外壁仕上げ材や防音性・遮音性などを考慮しながら内断熱か外断熱かを選べばいいのです。

アイシネン断熱気密工法

たくさんの断熱・気密工事の中で、今、内断熱で一番信頼できる工法は「アイシネン断熱気密工法」です。フロンガスを一切含まない環境に優しい建材です。水との反応で形成される炭酸ガスで発泡させた「アイシネンフォーム」は、材料が1%で残り99%は空気でできています。この空気を小さな気泡で包み込み、断熱気泡としたものがアイシネンフォームです。スプレーして吹き付けたらモコモコのフォームになってすき間を埋め尽くすのです。

・住み心地は……

1.高断熱・高気密

わずかな冷暖房と計画換気で、1年中心地よい空間が約束されます。

2.健康・安全性

ホルムアルデヒドを一切含まず、人体に害のないレベルのVOC(揮発性有機化合物)すらも建築から30日後には検知されなくなります。室内の水蒸気の動きを制御して結露を防ぐため、アレルギーの原因となるカビ・ダニが発生しません。

3.遮音・吸音性

アイシネンフォームが建物のすき間を埋め尽くすため、騒音の侵入や生活音の漏れを防ぎます。騒音減少率(NRC)70%、音響透過率(STC)37dbと高い吸音性も発揮し、この特性からオーディオルームの吸音材に選ばれています。

4.省エネルギー

気密性に優れ空気漏れを防ぐことで、真夏や真冬でも無駄な冷暖房エネルギーを消費しません。繊維系断熱材の家に比べて冷暖房費は30~40%減少します。

5.自己消火性

炎を近づけても発火せず、表面が炭化するのみという自己消火性を持っています。火災が発生しても燃え広がることなく、在来工法・枠組み壁工法とも30分の防火認定(30分の防火が可能な構造である証)を得ているのです。

6.長期性能維持

従来の断熱材と違って、経年劣化や地震などの構造材変形による剥がれが起こりません。そのため「生涯保証書」を発行しています。

内断熱と外断熱のダブル断熱

高断熱・高気密は健康に悪い?①


結論から言えば、高断熱高気密住宅を造るなら、一番厳しい基準の家(北海道基準を満たす家)が一番。ただし、●●を解決しないといけないが続き

南北に長い日本列島は、北の北海道と南の沖縄では自然環境も違い気候もまったく異なる。
そのため、住宅の次世代省エネルギー基準では、日本列島の地域ごとに
北海道を「1 地域」東北を「2 地域」甲信越を「3 地域」関東を「4 地域」など気候風土別に6っに区分しています。


このような省エネ基準という言葉からはなんとなく「エネルギー消費が問題なのか」と思われる人も多いです。
実はこの高断熱・高気密は省エネルギーのみか住む人の健康にまともに影響を与える「室内温度差」や「結露」に大きく関係してきます。
このように健康にとって重要な役割を果たしている高断熱高気、残念な事に、建築のプロである設計士・建築家などのなかには「自然のものが一番だ、密閉された家・窓の少ない家は長持ちしないし健康に良くない」という人が多くいるのです。
本当にそうなのでしょうか。

夏は、裸の生活で家の中に風をいれ、冬は厚着をして石油ストーブのある部屋にいればよい、はたしてそんな生活が、健康で快適な生活とは誰も思わないでしょう。
私はなにも、機械や設備に頼った生活がいいとは思わない、思わないからこそ
特別なことを意識せずに普通に生活することが必要だと考えています。
「恵まれた環境を造り」「家の中が快適では、人間を弱くしてしまう」という意見を述べる人もいます。
「生物は保護をすればするほど弱くなる」と言うのも一面では真理ですが、しかし
この考えは、「3人に1人」といわれるアレルギーやアトピー、喘息などに苦しむ人にとっては危険としか言いようがありません。

この言葉をバリアフリーに置き換えるのであれば「室内には積極的に段差をつけたほうがよい」そのほうが「体の機能を取り戻す運動になるから」ということと同じです。
家造りの基本はますます高齢化がすすむ日本においては特に「弱者の目線で考える」「危ないものは使わない」というわかりやすい基準に照らし合わせて進めていけばよいのです。
それだけで十分に健康で快適な生活を営めて、しかも建物が長持ちする家こそ価値ある家と思うのです。
そして、それに欠かすことが出来ないのが「正しい高断熱・高気密」そして「遮熱」です。

 

高断熱・高気密は健康に悪い?② 基準を満たせばいいのか・・・


多くの会社や工務店が実際に採用している地域に合わせた断熱気密「首都圏はその地域レベルで十分なのか」ということですが、これは間違っています。続き
なぜなら国が定める基準がどのようにして決められるか見ればわかるのです。
次世代省エネ基準といわれる以上、その前にも基準があったことを忘れていませんか。
それは、新省エネ基準といい、いまの次世代基準に比べれば大変にお粗末なものです。
そう、基準は時代にあわせて常に変わっていくことが当たり前。
このように時代にあわせた基準を作り改定していく目的は「住む人の生活よりも、今、多くの建築業者が技術や価格的な面でもクリアできるレベルに定めた基準」というといいすぎでしょうか。
それでは、建材同様に「基準値が決まっているのなら、それさえクリアすればよい」という事になってしまうのは当然のことです。
その地域の省エネ基準を満たしたからといって本当に冬暖かく、夏涼しい家は出来ないのです。
そもそも、省エネルギーが目的であるのなら最高レベルの基準を定めているのだから、それに統一すれば簡単なはずです。
何も面倒な、地域ごとの基準など作る必要もありません。
それよりも、夏は暑く湿気のある地方においては窓から入り込む日差しから室内を
守ることこそ必要なのです。
そうなると、どのような対策を採るべきかわかってきます。
高断熱・高気密とは、「断熱材を外にする」とか「内にする」とか断熱の素材は「グラスウールがいい」いや「セルローズファイバーがいい」などといった単純なことではありません。

 

大手メーカーは省エネ住宅・・・本当は一番遅れている家


家の断熱能力を表す具体的な事例を見てみましょう。
例えば、冬の朝6時起床時の室内温度はどうなっているのでしょうか。続き
住宅雑誌に掲載された、大手ハウスメーカーの「外気温と床1メートルの温度差」に
よると戸外と室内の温度差は
ミサワホーム 6.3℃  積水ハウス 4.2 ℃ へーベルハウス 3.9℃
三井ホーム  3.6℃  住友林業  3.6℃ そして、一般的な木造住宅も
ぼこれと大差の無い結果になる事は間違いありません。
このことは外気の温度が0度とすると住宅内部の温度はなんと一番よいとされるミサワホームで6.3℃、三井ホームや住友林業にいたっては3.6℃という事になり、家の中にいても外にいるのとたいして変わらない住環境ではありませんか。
これではとてもとても、朝は布団から出たくないと思うのも当然です。
居室内でさえこの程度の温度だから 洗面所やトイレ、風呂場はもっと寒くなっていることは疑いようも無いのです。
あなたは一流メーカーといわれるこれらの会社で、この程度の住宅を建てたいと思いますか。
いくら「家は見た目が9割」でも、住み心地がこんなに悪い家がいまどきあること事態がおかしいのです。
そして、これらの会社で建てている住宅は一般的な家と比べると高いはずです。
高い金額を支払った割には、住み心地の悪い家、暑い、寒い思いをしながら一生我慢しなければならない結果になるわけです。
これも全て、断熱気密が昔の家と変わらない住宅を当然のように造り続けている
大手メーカーの実態です。
「家は見た目が9割」は「建築費の1~2割」しかないのですから本当に費用がかかる断熱や気密工事をやらないで済むのであれば儲かるのは間違いありません。
いったい、このメーカーはどこに8割~9割の費用を使っているのでしょうか。
内装には一番安くお手軽な普及品の「ビニールクロス」やハリモノの「カラーフロアー」で仕上げ、設備は自社オリジナルの安い設備で造っているのに。
それとも、これらの会社は「家の見た目に工事費のほとんどを使っている」とでも言うのでしょうか。
価格に見合った、省エネルギー住宅を提供して欲しいと思いませんか。
外断熱を始めたDハウス、宣伝上手に普通の家と比べて・・・と言いますが、その比較している家が、あまりにも省エネ性能が低すぎます。


開放的な家造り


室内と外部とのあまりにも少ない温度差は、冷暖房に頼らなくてはとても生活できません。
その冷暖房の効率も悪いため必然的に人の集まるところのみを冷暖房する生活を余儀なくされます。続き
これが益々、冷暖房がされた部屋とそれ以外の場所との極端なまで物温度差を
作る事になります。
そして、この温度差が結露や脳卒中などの要因として住む人の病気や生命まで脅かす事になるのです。
これを避けるには、外部の温度に左右されにくい家、家の中全体に温度差の少ない住宅を造る事が必要なのです。
それは小さなエネルギーで全体の温度むらのない快適な家をつくることになります。
この家の中では、今までと違って「寒いからドアを閉めておけ」と言う会話が「ドアは開けておけ」と変わるのです。
部屋や場所単位で考えていた、冷暖房に対する考え方が劇的に変わります。
よく「自然な生活がいい、夏は通風をすればよいから」という人がいるが
では冬はどうするのでしょう。
本当の高断熱高気密がされていない住宅では「冷暖房を考えると大きな空間は造れない」のです。
その結果は間仕切りの多い家が出来ることになるでしょう。
それでは間仕切壁が通風の邪魔をしてしまい、夏場通風を取りたくても取れない矛盾が生じます。
南面には大きな開口部をつくり太陽の日差しをいっぱい取り入れたいのは多くの人が望むこと。
そして、通風の良い家も欲しい。
寒さや暑さにもしっかりとした対応が出来るのは本物の高断熱高気密住宅のみに可能なのです。

 


「高断熱高気密住宅は夏に暑い」という人がいる。


高断熱高気密が当たり前になった今、始めの頃は予想もしなかったこの問題が浮上しているのも事実です。続き
最初の頃から冬しか考えない高断熱高気密住宅は「夏場の逆転結露が発生してしまう」という指摘がありました。
その通りで寒い地域の高断熱高気密の考えのまま関東圏などに持ってくるのは間違っています。
そもそも、北方圏で発展した高断熱高気密住宅を暑さも厳しく湿度も高い夏のある
関東以西で建築するのは危険です。
夏の工夫をしないままこのような住宅を建築すれば、夏に厚着をして過ごすこととなんら変わらないほど、不快極まりない住宅になってしまうのです。
寒いときだけを考えて開発された高断熱高気密の場合は「スウェーデンハウス」のように複層ガラスよりもトリプルガラスを使用して断熱効果を高めることだけを考えればいいのですが、このような家は、気候のよい5月からエアコンを使う事になってしまうのです。
なぜならば冬の寒さだけを考え、夏の日差しを考えないからこのような事になってしまうのです。
そもそも、省エネルギーであるはずのこの断熱気密を施した住宅で5月から冷房が必要だとしたらなにを持って省エネルギーと言えるでしょうか。
断熱材に、一番安いグラスウールの断熱材を使いバリアシートで気密を取る住宅は
おまけに、壁の中で夏場の逆転結露が起きる可能性は否定できないのです。

結露が起きてしまえば、断熱材の性能は大幅に低下することから「土地柄に合わせた断熱材と断熱方法」を選択する必要があるはずです。

関東圏などでは冬以上に、つらく蒸し暑く厳しい夏があるのだから、大きく開けられた窓から入り込む日射しをカットするには熱を逃がさないという発想の「複層ガラス」ではなく「遮熱高断熱複層ガラス」を使う必要があるのです。
あわせて、植栽や庇、すだれやオーニングなど建物外部での遮光を考える必要があります。

実は、夏・冬快適にするには建物全体を「遮熱」する工事が何よりも効果的だとわかってきました。
その前に、高断熱・高気密の施工について見てみましょう。


内断熱それとも外断熱?


外断熱がいい、それとも内断熱・・・・
外気温と室内の温度差、これはそのまま住宅の基本性能を表している続き
ここで大切な事は断熱材の選定とどのレベルの断熱性能を確保するか決めることと充填断熱か外断熱なのかといった工法を選ぶことが必要となるのです。


例えば、鉄やコンクリートで造られた住宅はもともと熱を伝えやすい素材のため素材自身の熱橋「ヒートブリッヂ」を防ぐには、その構造躯体を外側から包む「外断熱」が適していることは考えればわかります。
それに比べて木造構造の場合、木そのものも優れた断熱効果を持っているため鉄骨やコンクリートのようにあまり神経質に考える必要は無いでしょう。
その場合、断熱効果だけでなく自分の家に使う外壁仕上げ材の問題や防音・遮音なども考慮しながら外断熱・内断熱かを選択したらよいのです。

そして断熱材そのものの性能、そして施工が確実に出来る事とあわせて、経年変化で垂れ下がったりしないものを選ぶ必要があるのは言うまでもありません。
これをいい加減にしてしまうと壁体内結露につながり構造を腐らせるばかりか
健康 特にアレルギーのもとになるカビ・ダニの発生原因になってしまうのです。
断熱工事の重要性と平行して考えることは、気密工事です。
これが断熱工法に比べて理解されているとは思えないのが現状でしょう。
どんなに断熱工事をしても、窓が開いていたら断熱材は役に立たないのと同じで
気密工事が正しく施工されない限りせっかく冷暖房しても無駄になってしまうというのに。
一時期ほど「内断熱よりも外断熱にしたい」というお客様はいなくなってきました。
「外断熱」に関しての書籍も少なくなり、この断熱工法のブームが去ったのと
ある意味では当たり前の断熱工法として定着した事を示しています。

「これしかない」というような「ワンフレーズ」のわかりやすい切り口がこの定着を促したのは確かです。
しかし、自分たちにとってより望ましい「断熱の手段は・・・」でしかありません。
私は、外断熱も内断熱も取り入れていますが、断熱材そのものの種類は外断熱では「ウッドブリース」という断熱材を採用し、内断熱では「現場発泡断熱材」を使うのですが、建物にあわせてこれらを併用もしています。
手段にしか過ぎないこの断熱気密工事でどちらが良いかなどと論争する必要は無いのです。

 

試行錯誤の連続・高断熱・高気密


「高断熱」だけで気密を考えない工事や「高気密」だけで断熱を考慮しない住宅造りをするくらいならいっそのこと昔ながらの家を造って住んだほうがよい。続き
私が高断熱高気密に始めて出合ったのは北米シアトルとバンクーバーに行ったときです。一番驚いたのは、家が大きいこともありましたけれど、なによりもたった一台のエアコンで家中がコントロールされていたことでした。
玄関を入るとそこには大きな吹き抜けとおしゃれな階段があるゲストリビングになっていて、こんな大空間をあのエアコンだけでどうして暖めることが可能なのか不思議で仕方なかったのです。
それは、窓も含めて高断熱高気密の家であったから出来たことなのです。
それからしばらくして60坪ほどのモデルハウスを建築した時に、高断熱・高気密を取り入れました。


早いものであれからすでに13年が経過しました。
その間、あらゆる断熱気密を試みてきたものです。
最初は、厚さ100ミリの高性能グラスウールを壁に使い、アルミ蒸着バリアで気密を確保しました。
大工が壁の中に裸のグラスウールを「押し込む」施工のあり方とともに「気密バリアの取り付け」を見て、問題を感じたのです。
大工は当時、断熱や気密について必要性を理解していなかったのです。
「グラスウールはチクチクするしビニールシートを貼るのは大変だ」そもそもこれは自分たちの仕事では無いと感じていたようです。
たしかに裸の断熱材を壁一面に隙間無く入れることも、ビニールバリアで気密をしっかりと確保するように施工することも、ほぼ不可能でした。
あなたも、これから断熱気密工事をするのであれば大工さんたちにこの断熱気密工事の精度を期待することはおやめになったほうが無難です。
私は北海道に本社のある断熱気密専門業者による高性能断熱材カットしたグラスウールの吹き込み施工を依頼し、その気密検査を実施する事にしました。
検査の結果、気密性能は隙間相当面積1.2cm/㎡となったのですが、その後2つ問題が発生したのです。

一つは
グラスウール断熱の場合、湿気で断熱材がぬれる危険性があることを考慮すればユニットバスは「家の外」と考えないといけないことです。
よりリスクの少ない方法としてユニットバスに接する室内側の壁に断熱工事をしましたが不安はその「浴室・洗面の断熱材が将来どうなるのか」ということです。
それが必ずしも安全だとは今でも言い切れません。
その上、せっかくの高断熱高気密工事をしたにもかかわらずこの断熱気密ラインの選定は裸になる浴室が一番寒い場所になってしまいます。
そこで、その対策として断熱被覆された北海道仕様のユニットバスを取り付けました。
ただ毎回このような特殊な浴室工事が必要では、ユニットバスが選べなくなります。
キッチンや浴室は、家造りをするときにワクワクしながら選ぶものです。
限られた中からしか選べない、それでは困ります。

もう一つは、高断熱高気密には夏場の逆転結露(壁体内結露)の心配がありました。
夏、外部は高温、家の中は冷房、外と内を分ける断熱材の室内側に結露が発生するという問題です。
この住宅では、お客様に協力していただいて2階西側の納戸はバリアシートのみとして検査する事にしました。
あわせて小屋裏も、断熱材の様子を見る事にしたのですが・・・・
本来、エアコン領域とはいえない西側納戸の壁は、外部との温度差は居室ほど激しくないはずなのにバリアシートが水蒸気で曇っていました。
これが結露かどうかは判断できないのですが、この状態を見る限り冷房している部屋の外壁面は結露する可能性がありそうです。
もう一つの小屋裏断熱材は、屋根の勾配なりに吹き込んだ上でバリアシートを施工してあります。
そこは、なんと目にはっきりと見える水滴が発生しバリアシートの中が濡れているのです。
この現実から冬だけを考えた断熱工事では、関東地区は逆転結露が発生するのはまず間違いありません。
早速、改良・補修工事に取り掛かる事にしました。
断熱材を包んでいるバリアシートははがし、小屋裏へ上がるはしごを気密対応はしごに交換した上で2階の天井裏に改めてバリアシートを施工、その上に断熱材を厚く吹き込みました。
高性能グラスウールを使用した断熱気密の方法は「スゥエーデンハウス」「セルコホーム」
など輸入住宅メーカーをはじめとして多数の会社が採用しています。
私が検証した限り、関東地域以西では将来必ず結露が問題になるような気がします。
そのほか試みた断熱工法や素材を挙げれば、内断熱では「セルローズファイバー」。


この断熱方法を選択したのは、ドイツ系の薬品会社に勤めているお客様で、私も
興味があり工事中も立会い、一部の壁は断熱材が見えるようにしてもらいました。
「セルローズファイバーは気密工事をしなくて良い」と言う事を書いている著者もいますが、本来断熱と気密はセットで考えるもの。
そして吹きっぱなしでは気のせいか「ホコリっぽい」気がしてなりません。
そのときも、ネットを貼り吹き込んだ後にバリアシートを施工したのです。
バリアシートで見える状態にしておいた壁面上部は沈下によるものでしょう、
隙間が発生していました。
断熱材としては重量が一番重たい材料で、それゆえに防音には効果がありそうです。
ただ、この重さが断熱材の沈下につながり、壁の上部に断熱欠損が発生する可能性がありました。
それと石膏ボードを取り付けるとき結構大変でした。
パンパンに吹き込んでいますから、石膏ボードを押しながら取り付けたためボード面も膨らみ、仕上げ工事が難しくなります。

断熱材は違っても断熱工事はやはり難しい工事なのです。
その後は、この断熱工法は採用していません。
そのほかに試した工法としては「ウレタンの吹きつけ」そしてEPSの断熱材をOSB合板で挟み込んだ「アールコントロールパネル」と同じプレミアパネル工法がありました。
それぞれに価格も含めて考えると長所も欠点もあるため、これが絶対優れているとはいかなく、自分が納得できる断熱方法に行き着かないジレンマに陥りました。

 

外張り断熱は優れている?


このようなうち断熱工法とは別に外張り断熱材については7年ほど前、所沢モデルハウスの建築から採用しています。続き
最初の外断熱モデルハウス

外張りにも、「ソーラーサーキット」や「アキレス」など素材や工法の違う断熱が沢山あり各社の言い分は聞くともっともと思えるため選択するのに困ります。
この外張り断熱にも、建築業者側から言わせて貰うと「これだけは解決しなければいけないのでは」と思うことがあります。

まずどんなに彼らが言うように良いとしても「価格が高い」事でしょう。
外壁や屋根を全て覆い隠すこの断熱工事は、なによりも断熱材そのものが内断熱に比べてすこぶる価格が高いのです。
一般的なグラスウールを使う内断熱と比べるとこの価格差は、とんでもなく大きいのです。
住宅の構造材を外材、それも集成材にした場合と、ヒノキなどの国産材にした場合との「価格差と比べてどうか」というほどの差額になってしまいます。
断熱工法で同じ外張り工法でもオープンシステムの会社よりフランチャイズやグループを形成している建物グループの価格差は、より大きいのではないでしょうか。

外断熱についてどうなのかな?と思われる事をあげて見ましょう。

問題①  家の外に使う断熱材だからシロアリ対策がされているのか
断熱材が外壁側にある以上、「断熱材そのもののシロアリ対策をしていないと不安がある」と指摘する人もいます。
私自身も、同じように断熱材にもシロアリ対策がされているものがあるのだから
その対策済みの断熱材を使うほうがより安全だと思います。

②外壁材を保持する能力が不安
これは、外張り断熱が最初から指摘されてきたことです。続き
構造の外側に断熱材を貼り、その上に外壁の仕上げをする。
このような断熱工法を採用する以上、それこそ誰でも感じる不安に対処しないまま、新しい工法としてセールス活動する事はまず考えられません。
それなりに、十分な検証がされたうえで発売し施工されていると考えています。

③外観を決める外壁が自由に選べない
普通、外断熱材を使った場合の外壁はサイディングやALCなどの乾式工法が多い。
通気のため縦胴縁を使えば、その胴縁に直接取り付けられる横長の外装建材が
一番簡単であるからです。
もし、外張り断熱の上に左官仕上げをするとしたらどうでしょうか。
方法はあるが内断熱では当然の外壁左官仕上げが極端に高くなる。
もともと、外断熱材の価格は高いわけだから、仕上げ材まで含めると相当な価格差になる。
住宅のデザインを左右する外壁材の選択が、価格面から自由にならない。

外断熱材を使うとなると
価格・シロアリ対策・外壁の選択・外壁の保持力など、解決しなければならないのです。

 


外観デザインに制約のない、外断熱材


私のスタンスは内断熱推奨派でも、外断熱派でもありません。続き
あなたの一番建てたい家にとって、断熱一つとってもどれが価格や効果なども含めて向いているか、適切に選んでアドバイスする立場だと思っています。
病気を治すときには、医者は症状を見てどんな治療・薬を処方すればいいか決めるはずですね。
「滋養と健康によいから」といって「高いけれど朝鮮人参が全てに優れている」などといわれればあなたは信用するでしょうか。
あなたは、きっと「ウソでしょう」と思うはずです。
万能薬など存在しないのと同様に、この工法や断熱方法が全てに勝っているなどという事はありません。
断熱とは省エネで健康・快適な暮らしを求める、手段の一つでしかないのです。

ところで、外断熱の持つ様々なマイナス面をを解消した断熱材がありました。
今まで述べた外断熱材の持つ問題点をほぼ完璧に解決しているのです。
何よりもいい事は「フランチャイズ工法」ではないことです。
フランチャイズは、限られた会社しか採用できず、しかも価格が高いことです。

ドイツで生まれアメリカを始め世界で認められた工法です。

水蒸気を室内から外部へ逃がす為、結露で躯体を腐らせたり、水分で断熱性が失われることも無く、カビの発生もありません。

施工単価も安く、シロアリ処理され、防火性に優れ、しかも通気層を必要としないため外壁の保持能力に関する心配も無いのです。
左官による外壁仕上げが簡単で、この左官仕上げにはクラックなどが入る心配が少ない。
外壁は、建物の見た目を決める最大の場所です。

見た目を、我慢して家を造ることはしたくありません。

 


現場発泡の内断熱


外断熱・内断熱・それも様々な断熱気密工事の施工と検証を繰り返してきました。
外断熱なら、価格も含めて「ウッドブリース」が一番でした。
ところで、内断熱で行き着いた結論とは続き

「内断熱材」では環境先進国カナダで生まれた「アイシネン断熱気密工法」だと思う。
フロンガスを一切含まない環境にやさしい素材で水との反応で形成される炭酸ガスで発泡させ、アイシネンフォームは材料が1%で残り99%は空気。
この空気を小さな気泡で包み込み断熱気泡としているのです。
レジンとイソシアネートという2液を、壁や床、天井に直接スプレーで吹き付け100倍にも発泡させるシステムで、合板と柱の隙間などにくまなく断熱フォームが充填されるため防湿フィルムや気密テープによる気密工事が不要なのもいいですね。
水や紫外線の影響も受けず繊維系の断熱材の欠点である沈下・膨張・収縮もない。
断熱材にわずかな透湿性があり自ら水分を排出して熱性能を元に戻すので経年変化もありません。
もちろん、接している建材が腐朽したり錆びることもなく地震や台風の際にもヒビ割れ、剥離が起きないのです。
具体的な住み心地についてどんなメリットがあるのかというと

1.高気密・高断熱
優れた断熱性と完璧な気密性を同時に確保するのでわずかな冷暖房と計画換気で一年中心地よい住いが出来る。

2.健康・安全性
ホルムアルデヒドを一切含まず、その他、人体に害のないレベルのVOCも30日後には検知されなくなる。水蒸気の動きを制御して壁内結露を防ぐため、アレルギーを起こすカビの発生要因にならない。

3.遮音・吸音性
隙間を埋め尽くすため、騒音の進入や生活音の漏れを防ぎ、素材自体も騒音減少率(NRC)70%、音響透過率(STC)37dBという高い吸音性を発揮する。
こうした音響特性によりオーディオルームの吸音材に選ばれている。

4.省エネルギー
気密性に優れ空気漏れを防ぐことで、真夏や真冬でもエネルギーロスが少なく
冷暖房費が繊維系断熱材の家に比べて30~40%も低いという調査結果が出ている。

5.自己消火性
断熱材に炎を近づけると、発火したりせず、表面が炭化するだけという自己消火性の物質で、火災が発生した場合も燃え広がることがない。
これにより、在来工法・枠組み壁工法とも30分の防火認定を得ている。

6.長期性能維持
従来の断熱材と違って経年変化して性能が劣化することも、地震等で構造材が変形しても剥がれない。
このため「生涯保証書」を発行している。

以上は「アイシネン」のカタログなどを参考にしていますが
目に見える室内結露と違って、見えないところ「壁の中」で発生している結露は
構造材を腐らせシロアリの温床になるばかりか「地震による家屋の倒壊」といった形であなたの大切な生命財産を脅かしていることを知ってください。
断熱・気密工事はどのような「断熱材を選び確実な施工がキッチリと担保され、しかも経年変化によって初期性能が損なわれることがない」ことこそ重要です。

大変優れているのですが、残念な事は「価格」です。
原液をカナダから輸入して、限られた会社で施工するので、価格が高めになっています。

少しでも、いい家を安く造りたいと思う気持ちは、造り手側として当然持たなければならないはず。
この「アイシネン」と同じ仕組みの断熱方法がありました。
今は、特別に指定がない限り「現場発泡・内断熱」はそれを採用しています。
商品名は「シークレット」ですが・・・

 


内断熱それとも外断熱・・・・・本当は「内外ダブル断熱」がいい


内断熱それとも外断熱・・・・・本当は「内外ダブル断熱」がいい
それが断熱気密の結論続き
この「内断熱」「外断熱」どの断熱材を使っても、断熱気密性能は「北海道地域」の基準を十分にクリアできるが、内・外断熱「ダブル断熱」工事も始まっています。
内・外断熱はカナダでは普通です。
しかし日本で施工している会社があるかどうか私は知りません。

断熱の材料や「外断熱が優れている」「いや内断熱のほうがよい」などといった神学論争は、カナダのように内も外も断熱工事をすることでなくなることでしょう。
内外断熱という選択肢は次世代への始まりになのかもしれません。
例えどんなに良い断熱工法や素材であろうと、それのみで完璧な方法など存在しないと言う極めて当たり前の結論だったのです。

断熱材として良くても「価格が意味も無く高い」のであれば価値は無いのです。
そして、その反面「ただ安ければよい」と言うことが間違いだと言う結論にも自ずと導いてくれます。
それぞれの長所を活かし、欠点を補っても余りある「内外ダブル断熱」は外壁仕上げを自由に選択できて、しかも価格が思ったよりも高くならないのです。

価格を考えるとき、断熱だけを考えるのではなく、仕上げも含めて考えていかなければなりません。
もっというと、住んだ後、後々のメンテナンスにかかる費用、冷暖房にかかる費用もあり、
単純に、内外断熱が高いとは言えないのです。
もちろん、断熱が完璧なら省エネで快適な家が出来るとはいえません。
外部に面する窓・ドアの性能をおろそかにしては、快適な高断熱・高気密は出来ないからです。
あわせて「遮熱」「湿度コントロール」「蓄熱床暖房」などの工夫をすることで、小さなエネルギーで快適で健康な住いが完成します。
これは「ハイブリット断熱工法?」とでもいうのでしょうか。
ここに行き着くまでに、実に12年もの歳月を費やしてしまいました。